AGA治療にも限界があります。最後の砦「カツラ」に関して
Written by on 2015年5月8日
AGAとは、Androgenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」のことをいい、思春期以降に発生する進行性の脱毛症でこめかみの上から始まり、生え際が後退して行くことにより特徴的なM字のような形となるのが典型的な経過で、頭頂部の毛髪が細くなり、薄毛や禿髪となってしまうことも多くあります。原因はさまざまあるとされ、環境的な要因から遺伝的なもの、男性ホルモンの影響などが考えられています。AGAを治療するにはいくつか方法があり、血管を拡張する作用のある内服薬を使うことによって、血行が促進されて毛髪の成長が促進し、毛髪の成長にかかせない成長因子を分泌することによって脱毛を改善したり「ミノキシジル」、ヘアサイクルの成長期を短くしてしまう男性ホルモンの働きを抑制する「フィナステリド」や「デュタステリド」、毛包の発育を抑制するテストステロンの働きを抑えて毛髪成長を刺激するカフェインを含んだシャンプー、自分の髪の毛を頭皮に埋めて行く植毛などがあげられます。
このような治療を行っても改善できない場合に、おすすめの治療方法が医療用かつらになります。医療用かつらは、抗がん剤治療などの副作用によって髪の毛を失った人を中心に使われてきましたが、患者向けのかつらのため着ける人に合った状態に合わせた機能や品質で使用することができ、頭に合ったサイズ調整ができ、つけ心地が負担にならない軽さで、浮いて不自然になることのない安定感のある着け心地であり、医療用のため頭皮などに負担をかけず、見目が自然で、汗や熱をため込まない通気性の良い素材であることが特徴になります。また、頭皮への刺激が最小限のため、自毛が発育するのを妨げないようになっており、洗っても平気な耐久性があり、抗菌や防臭効果も高いため頭皮を清潔に保つことができるようになっています。
男性用かつらの場合には、オーダーメイドで作ると価格が50万円以上かかってしまうこともありますが、医療用かつらの場合には、予算や用途によって異なりますが既製品なら4万円、オーダーメイドなら7〜10万円ほどで購入できるとされており、毛髪の使用する人の毛質に合わせて人毛、人工毛、両方をミックスしたものなどが作ることができ、不自然さが無いようにすることができるようになっています。これらの素材にはそれぞれメリットとデメリットがあるため、カウンセリングなどで自分や予算に合ったものを選択することが大切です。
最近では、医療用かつらはインターネットで注文して、サンプルが送られてきて使用して使い心地が良かった場合に購入するという通販できるものや自宅に訪問して商品を購入できるシステムも出てきており、かつらを購入するために店などに出向いて行く必要がなく、メールや電話でかつらについて相談することができるようになっています。また、頭を全て覆うかつらだけではなく部分的に髪のボリュームを上げることのできるウィッグも販売されており、心理的に抵抗感が少ないものも増えています。AGAへの根本的な治療にはなりませんが、植毛や増毛などに比べて身体的な負担や定期的に病院に通うなどの手間もかからないため、手軽に見た目を改善したい人には現在でもかつらは人気の方法となっています。
AGAの治療を行うには、多角的な育毛ケアが重要となり、治療薬や見た目を簡単に改善できるかつらに頼るだけではなく生活習慣から予防して行くことも大切です。髪に栄養を巡らせるためのバランスの良い食事、栄養を髪へ届けやすくするための頭皮環境の改善や血行促進、成長ホルモンをしっかり出す十分な睡眠時間、過度な飲酒やタバコ、脂質の多い食事などを改善することも治療には重要となります。まずは、このようなAGA治療専門病院で医師へ相談し、AGAの有無やその進行状況をチェックしてもらいましょう。
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